クマが出る出るとは聞いているものの、今のところ出会ったことはありません。
タヌキとキツネは見かけましたが。。。ウサギも鹿もイノシシもいるらしいです。
11月30日午後に、長野県環境保全研究所というところの無料公開講演会が町内であったので聴講しに行ってきました。
その中で、主に哺乳類の生態を研究している先生の発表で長野県のクマ事情についての講演がありました。
長野県内に生息するクマはツキノワグマで、およそ3,600頭くらいいるだろうと推測されているそうです。木曽地域でクマ密度調査が行われていて、その密度を基準とすると、北信地域は木曽地域の約1.5倍だろうと言われていて、クマが多い地域であるとのこと。
近年、長野市内でもクマに遭遇する事件が発生するなど、人里近くにクマが出没することが多くなったと言われるが、実際の生態調査(捕獲したクマに発信器を付けて調査したらしい)でも、長野市の市街地から1kmも離れていない山林でクマが越冬(冬眠)して春に子供を産んで育てていることがわかっているそうだ。
それは、餌になる木の実や植物が減ったということではなくて、国産の木の需要が減ったり、高齢化で人手が足りなかったりなど様々な理由でいわゆる里山と言われていたエリアが放置されて、コナラ林やミズナラ林が育ってクマが好む森林に変わってきたことが原因の一つではないかとのこと。
なので、山が荒れたというよりは、クマの好む自然豊かな森林に戻ったということなのかもしれない。
もちろん、クマが農作物(特にトウモロコシが好物だそう。)や生ごみで人間の食するものの味を覚えたこともあるだろうし、山に人の手が入らなくなったことで、人家の近くまで茂みに隠れながら怯えることなく近づける環境が出来てしまっているなど、理由は複合的でもある。
また、クマの生態として縄張り意識がなく、広い範囲を移動して活動し、時期によって美味しい餌が採れる場所に集まってくる習性もあるそうで、そういう生態も人間と遭遇するチャンスを増やしているだろうということでした。
なので、僕の住んでいるエリアでは、いつどこでクマと遭遇してもおかしくないんだそう。。。
早朝に走るのがちょっと怖くなったのでした(笑)
ただ、クマは比較的繁殖力が弱く、捕獲しすぎるとすぐに絶滅の危機に瀕してしまうため、捕獲は年に160頭以内にするという自主規制が猟銃会の中であるそうです。農作物への被害や死亡事故が起こると、クマは害獣扱いされて、クマなんてどんどん捕獲してしまえば良いという方向になりがちだけれど、もっと大きな視点にたって森全体の生態系を考えると、クマがいることでハチやイノシシ、鹿などの個体数が調整されている部分があるはずだと強調されてました。
クマによる被害を防ぐためには、生ごみに近づけない環境を作る。農作物は電気柵で守る。人家や畑の周辺の森に手を入れて、見通しの良い林にしておく等、どれか一つではなく、総合的な対策が必要だということでした。
ただ、鹿やイノシシは繁殖力が強いので、どんどん捕獲するように努めているそうです。
そして最後にこの先生がつぶやいたのは、日本はあらゆるものを輸入でまかなっているから、こんなに自然が豊かに残っているんでしょうねってことでした。
うん。確かに!
クマ事情から色々と考えさせられる良い講演でした。
タヌキとキツネは見かけましたが。。。ウサギも鹿もイノシシもいるらしいです。
11月30日午後に、長野県環境保全研究所というところの無料公開講演会が町内であったので聴講しに行ってきました。
その中で、主に哺乳類の生態を研究している先生の発表で長野県のクマ事情についての講演がありました。
長野県内に生息するクマはツキノワグマで、およそ3,600頭くらいいるだろうと推測されているそうです。木曽地域でクマ密度調査が行われていて、その密度を基準とすると、北信地域は木曽地域の約1.5倍だろうと言われていて、クマが多い地域であるとのこと。
近年、長野市内でもクマに遭遇する事件が発生するなど、人里近くにクマが出没することが多くなったと言われるが、実際の生態調査(捕獲したクマに発信器を付けて調査したらしい)でも、長野市の市街地から1kmも離れていない山林でクマが越冬(冬眠)して春に子供を産んで育てていることがわかっているそうだ。
それは、餌になる木の実や植物が減ったということではなくて、国産の木の需要が減ったり、高齢化で人手が足りなかったりなど様々な理由でいわゆる里山と言われていたエリアが放置されて、コナラ林やミズナラ林が育ってクマが好む森林に変わってきたことが原因の一つではないかとのこと。
なので、山が荒れたというよりは、クマの好む自然豊かな森林に戻ったということなのかもしれない。
もちろん、クマが農作物(特にトウモロコシが好物だそう。)や生ごみで人間の食するものの味を覚えたこともあるだろうし、山に人の手が入らなくなったことで、人家の近くまで茂みに隠れながら怯えることなく近づける環境が出来てしまっているなど、理由は複合的でもある。
また、クマの生態として縄張り意識がなく、広い範囲を移動して活動し、時期によって美味しい餌が採れる場所に集まってくる習性もあるそうで、そういう生態も人間と遭遇するチャンスを増やしているだろうということでした。
なので、僕の住んでいるエリアでは、いつどこでクマと遭遇してもおかしくないんだそう。。。
早朝に走るのがちょっと怖くなったのでした(笑)
ただ、クマは比較的繁殖力が弱く、捕獲しすぎるとすぐに絶滅の危機に瀕してしまうため、捕獲は年に160頭以内にするという自主規制が猟銃会の中であるそうです。農作物への被害や死亡事故が起こると、クマは害獣扱いされて、クマなんてどんどん捕獲してしまえば良いという方向になりがちだけれど、もっと大きな視点にたって森全体の生態系を考えると、クマがいることでハチやイノシシ、鹿などの個体数が調整されている部分があるはずだと強調されてました。
クマによる被害を防ぐためには、生ごみに近づけない環境を作る。農作物は電気柵で守る。人家や畑の周辺の森に手を入れて、見通しの良い林にしておく等、どれか一つではなく、総合的な対策が必要だということでした。
ただ、鹿やイノシシは繁殖力が強いので、どんどん捕獲するように努めているそうです。
そして最後にこの先生がつぶやいたのは、日本はあらゆるものを輸入でまかなっているから、こんなに自然が豊かに残っているんでしょうねってことでした。
うん。確かに!
クマ事情から色々と考えさせられる良い講演でした。
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by tou-hen-boku
| 2013-12-09 22:16
| 日々是徒然